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都内のマンション価格が1.9倍に!?高騰はいつまで続くのか?

公開日: 2023年03月07日

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こんにちは!YouTuber ウラケン不動産です。

今日は、都内のマンション「高値」はどこまで続くのか?というお話をしたいと思います。

今、全国的にマンション価格が非常に高くなっています。

実際、この10年間の新築マンションの値上がり幅は尋常ではありません。

国交省は、四半期ごとに全国と首都圏と関西圏の不動産価格のデータを出しています。

東京圏のデータによると、新築マンション価格は、2010年のなんと1.9倍にもなっています。

また、去年の1月と比べても12~13%以上高くなっています。

特に東京23区のマンション価格は、なんと12年で3,000万円も高くなっています。

同じ物件を買ったとしても、6,000万円だったものが9,0000万円になっているというイメージです。

 

一坪1,400万円するマンションも出来ています!

最近一番ホットな物件に、三田ガーデンヒルズという1,000戸規模のプロジェクトがあります。

これは、三井不動産三菱地所のジョイントベンチャー(JV)が手掛けたもので、第1期として300戸を販売したのですが、なんとその平均価格は坪1,400万円だったそうです。

ということは、わずか20坪の間取りで2億8,000万円もするというのですから、いかにバグっているのかが分かりますよね。

これは、紛れもなくアベノミクスや東京オリンピックの影響だと思います。

このような中で、今後マンション価格は上がり続けるのでしょうか?それとも下がっていくのでしょうか?予測していきたいと思います。

 

3つの理由で、今後のマンション価格を予測します

まず結論を言うと、現在のマンション価格はさすがに高すぎますので、今年あたりは高止まりからの若干値下がりしていく傾向だと思っています。

その理由は大きく3つあります。

 

1:高値すぎて、サラリーマンが購入できない


1つ目の理由は、購買者のボリュームゾーンであるサラリーマンにとって、昨今のマンション価格は、もはや購入できる価格帯ではなくなってきたということです。

東京不動産経済研究所によると、2022年の首都圏の新築マンションの平均価格は約6,300万円ということでした。

これはあくまで首都圏の価格ですので、23区内でさらに都心になると、1億を下回る物件というものは、ほぼないということになります。

そうなれば、世帯年収1,000万円を超えてこないと買えませんから、平均的な一般世帯にとって、新築マンションはすでに高嶺の花になってしまっているということです。

仮に買えたとしても、絶対に共働きしないといけませんし、生活はカツカツになるでしょう。

 

2:マンション在庫が増えてきている


2つ目の理由は、在庫が増えてきているということです。

東京カンテイという不動産を調査する会社によると、中古の売りマンションのうち、2022年12月から2023年1月にかけて値下げした物件の数は25.5%あったそうです。

一般的に不動産業界では、値下げの比率が25%を超えると、今後、平均価格も下がってくることが多いのです。

つまり、これから値崩れすることもあり得るということです。

今、新築を売っているデベロッパーは、すでに完成した物件を在庫として抱えていますが、不動産価格がずっと高値圏なので、今の時期に値下げをしてまで無理に売り切ろうとは思っていません。

すると、完成在庫はどんどん増えていくわけです。

しかし、中古の在庫が増えてくると、必ず新築にも値下げ圧力がかかってきます

今後、都内にはたくさんの大規模マンションプロジェクトの引き渡しが控えています。

皆さんご存知、オリンピック選手村の跡地にできた晴海フラッグだけでなく、この春以降、晴海エリアには大型物件の引き渡しが控えています。

そうなると、転売益を狙っていた買主が引き渡された物件をどんどん売りに出すようになります。

そして、売り物件の在庫(供給)がさらに増え、それによって値崩れを起こす可能性があるのです。

 

3:金利が上がり、購入者が減ってしまう


最後に、3つ目の理由は金利です。

2023年4月に日銀の総裁が黒田氏から植田氏に変わります。

現在、ドル円相場はまた円高に振れてきていて、恐らく2023年もインフレに悩まされる一年になると思います。インフレが収まらなければ、もう金利を上げるしかなくなってくるわけです。

2022年12月に黒田総裁はイールドカーブ・コントロールを0.5%にしました。

これは10年国債の金利を0.5%以下に抑えるようにコントロールするということなのですが、長期金利はそれを超える時もあり、あまりコントロールも効かなくなってきます。

次の総裁の植田氏は、最近国会で今後の方向性について聞かれた際に、「経済が安定するまでは、今までの緩和路線は続けていく」という発言をしていましたが、これはマーケットを動揺させないための手口だと思います。

やはり、悪性のインフレが収まらなければ、金利はじわりじわりと着実に上がってくると思いますし、金利が上がれば、ローンを組んでマンション買おうという人も少なくなってきますので、これも値下げ圧力につながってきます

以上3つの理由により、僕は2023年のマンション価格は高止まりから値下がりへ、と予測しているわけです。

すでに一戸建ての中古住宅の価格は下がり始めており、この値下がりが分譲マンションの方にも波及してくるというのは考えられることです。

この13年間、不動産価格はずっと上がり続けてきましたが、未来永劫上がり続けるということは絶対にありません。そろそろいったん調整が来るのではないかと考えています。


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