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なぜ不動産投資になるとPDCAをうまく実行できないのか?不動産投資は、登る山を間違えると遭難する

公開日: 2023年05月30日

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こんにちは!YouTuber ウラケン不動産です。

今日は、不動産投資にまつわるお話です。

ビジネスでも投資でも、しっかりとした目標設定をすることが重要です。

ゴールをどこに置くか?あるいはマイルストーンをどこに置くか?まずはきっちり決める必要があるということですね。

そして、現在の位置からゴールまでのギャップを測り、「目標に到達するためには、どのようなアクションを、どのような順番でとれば良いのか?」というプランを練ります。

そして、そのプランを実行しつつ、定期的に実行の振り返りをし、うまくいかないところを軌道修正して行動することで、確実にプロジェクトを遂行していく・・・これがPDCAを回していくということです。
 

PDCAサイクル:品質管理など業務管理における継続的な改善方法。Plan(計画)→ Do(実行)→ Check(確認)→ Act(改善)の4段階を繰り返して業務を継続的に改善する方法。

こうしたPDCAは、普段の仕事の現場ではみなさんも実行できていると思います。

ところが、こと不動産投資においては、90%以上の人がPDCAをうまく回せていません。

そこで今回は、

・なぜ不動産投資ではPDCAをうまく実行できないのか?
・どうしたらPDCA をうまく実行してFIREを達成できるのか?


について解説していきます。ぜひ最後までご覧ください!
 

不動産投資を始めるほぼ100%の人が、目標設定を間違えている

なぜ本業ではPDCAを回しているのに、不動産投資ではできないのでしょうか?

その理由は、不動産投資を始める人のほぼ100%が、目標設定を間違えているからです。

 

なんとなく大規模な資産を持つことがゴール?


不動産投資を始める人のほぼ100%が、「資産規模が大きくなれば、HAPPYになれる(FIREできる)」と、漠然と思っている節があります。

例えば、不動産投資を始める人に目標を聞くと、大抵の人が「1~3億円くらいの収益物件を持ちたい。それが叶えばFIREできそう」みたいな感じでイメージしていると思います。

単に「規模の大きい物件を購入できさえすれば、成功できる」とイメージしてしまっているんですよね。

しかし、これは全く現実的ではありません。

これは例えるなら、

・高卒の山田さんも
・大卒の斉藤さんも
・上場会社勤務、年収1000万円の鈴木さんも

みんな同じ山を、同じ時間感覚で、登頂したい、と思っているようなものだからです。

 

現在地は人それぞれ


そもそも、人それぞれ今置かれているステージ(現在地)は違います。

例えば、僕の運営しているオンラインサロンでは、「融資をなかなか受けられません。積極的に融資を出してくれる銀行を紹介してください」という質問をよくいただきます。

しかし、「融資を受けられない」という状況は、単にその人の実力がないだけです。

例えば、同じ物件でも、今の僕なら割とどんな物件でも融資を受けられると思います。

つまり、「融資を受けられない」ということは、「銀行が積極的に貸したい人になっていない」ということです。

例えば、

・自己資金がない
・他に資産がない

などなど、単に“上場会社に勤めている”だけでは融資は受けられないし、ましてや中小企業勤めで貯金もほとんどなければ、融資の審査すら受け付けてもらえないわけです。

 

まずは今の自分のステージを正確に把握せよ(登山と同様)


例えば、3億円の資産を作ることを、エベレストの登頂で例えてみましょう。

僕なら、今すぐにエベレストに挑戦しても、遭難する危険は少ないでしょう。

なぜなら、

・登頂経験が豊富である
 └ 富士山に100回登ったことがある
 └ これまで5大陸最高峰の山に全部登頂に成功している

・人脈が豊富である
 └ 有能なシェルパ(荷物運びや案内人)を知っている
 └ 「ぜひ協力させてくれ」という有能なスタッフがたくさんいる
 └ そんなチームを組成するための資金力もある

からです。では、あなたはどうでしょうか?

エベレストに登りたくても、高尾山にすら、登ったことがありません。つまり登山の経験ゼロです。

そんな状態でエベレストに挑戦したら、確実に遭難しますよね。

不動産投資も一緒です。

あなたに登山経験がないのであれば、まずは普段着でも登れる高尾山から挑戦しましょう。遭難のリスクなく、今すぐにでも登山を始めることができます。

高尾山に登頂したら、高尾山の山頂から見える富士山に挑戦しましょう。

富士山となると、さすがに普段着では登れないので、それなりの装備を用意して、登山計画を練る必要もありますし、事前の訓練も必要でしょう。

それでも、初めての富士登山で頂上まで登れる人は5割ほどしかいないのです。
このように、自分の経験、スキルに応じた目標の設定が重要になるわけです。

 

自分の立ち位置を把握し、目標から逆算せよ

ゴール設定で重要なのは、資産の規模だけではありません。

自由に使えるお金は、毎月いくら入ってきたらHAPPYか?という、具体的に毎月得たいお金から逆算して、投資規模を決めることも重要です。

なぜなら、価値観は人それぞれ異なりますし、必要とするお金も違ってくるからです。

例えば、あなたが「毎月50万円、自由に使えるお金が入ってくればHAPPYだ」と感じるとしましょう。

月50万円ということは、年間600万円が必要ということになります。

実質利回り4%の物件であれば、

「600万円÷4%=1億5,000万円」

1億5,000万円の投資規模ということになります。

では、目標投資規模を1億5,000万円として、各個人の現在地から到達期間を逆算してみましょう。

 

自己資金が3,000万円ある人の場合


例えば、自己資金が3,000万円ある人が、1億5,000万円の投資をするためには、

●投資規模1億5,000万円
自己資金 3,000万円(頭金2割)
=必要な融資額は1億2,000万円

となります。

つまり、3,000万円のお金を持っている=リスクを負える人は、レバレッジを効かせて、今すぐ月50万円の自由なお金を作れるということになります。

 

自己資金800万円の場合


一方で、自己資金が800万円しかない、という人はどうでしょうか。

2割を頭金として、残りの8割を借りるとすると、

「800万円÷20%=4,000万円」

つまり、ローンを3,200万円借りて、4,000万円までの物件なら買えることになります。

●投資規模4,000万円
自己資金 800万円(頭金2割)
=必要な融資3,200万円
実質利回り4%

一棟目の運用益を全て貯め、さらに給料の一部を貯めていって、また800万円が貯まったら4,000万円の物件を買い足し・・・ということを何回か繰り返していくと、6年ほどで1億5,000万円の投資規模に達します

 

自己資金がない/リスクを負えない


では、自己資金が全くなく、リスクを負えずローンが使えない人はどうでしょうか?

こういう人は、現金で買うしかありません。

仮に、現金で表面利回り10%の物件を購入した場合、実質利回りは8%くらいになりますから、年600万円のキャッシュフローを得るためには、

「600万円÷8%=7,500万円」

7,500万円の物件を購入すればいいことになります。

なので、自己資金がない、リスクを負えない人は、まずは必死に節約して、なんとか400万円貯めることが重要です。

そして、

・400万円の物件(一棟目)を買う
・一棟目の運用益をすべて貯め、併せて給料の一部も貯めて、また400万円が貯まったら二棟目を買う

というように、一棟目、二棟目・・・と、すべての運用益と給料を貯めながら、繰り返し物件を買い足していくと、7,500万円の投資規模を達成するまでに16~17年かかります

 

まとめ

このように、目指す金額(年600万円)は同じでも、その人の属性・資産規模・リスク許容度によって、目指すべき資産規模も、それに到達するまでにかかる時間も異なるわけです。

そこを勘違いして、

・実力もないのに、無理にレバレッジを効かせたり、
・資料を改竄してフルローンを引いたり、

・・・といったことをしてしまう人が多いわけですが、結局クソ物件を買わされたり、カモにされたりして、大抵の場合うまくいきません。

なので、不動産投資は、

・まず今のステージに合った登る山を決めて、登山ルートをしっかり把握し
・他人に影響されることなく、ステージに合った登り方をする


ということが重要です。そうでもしないと、すぐに遭難してしまうと思います。

これから不動産投資を始めようと考えられている方は、ぜひ参考にしてみてください!


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