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円安トレンドには抗えない!?今の円安はメタボになる中高年に似ている
公開日: 2024年06月18日
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こんにちは!YouTuber ウラケン不動産です。
今日は、6月13~14日に行われた日銀の金融政策決定会合について解説したいと思います。
先週、植田総裁は「国債の買い入れ額を減らしていく」方針を明確に世界に示しました。これは、今後日本が「金利を上げる」という本気の姿勢を表したものだと思います。
これを受けて、為替はどのように動いたのでしょうか。
為替は一時的に円安が進み、1ドル=158円になりましたが、夜には157円まで円高となり、最終的に為替の値動きはほとんどありませんでした。
本来、国債の買い入れを止めれば国債の価格が下がって金利が上がるため、日米の金利差が縮まって、為替は円高方向に振れるはずです。
今回も本当は円高に振れてほしかったはずですが、一時的に円安に振れて最終的にはほぼ値動きはありませんでした。
とはいえ、3月の会合では予想に反して10円以上も円安になってしまったため、今回は比較的うまく記者会見をこなして、3月の二の舞だけは避けることができたのではないでしょうか。
3月のゼロ金利解除以降の経緯
ここで、3月の「ゼロ金利解除」以降の経緯を整理しておきましょう。
3月の会合では、「ゼロ金利を解除するが、国債の買い入れは続ける」というアクセルとブレーキを同時に踏むようなメッセージが伝えられました。
そして、4月の会合では、植田総裁が「円安が物価上昇につながる影響は無視できるのか?」という記者の質問に、「はい」と答えてしまいました。
これが円安容認と受け取られ、一時1ドル=160円台にまで円安が加速しました。
3月と4月の教訓を踏まえ、今回は国債の買い入れを縮小することをかなり明確に言及し、7月以降に追加利上げに踏み切る可能性にも言及したわけです。
長期的な円安トレンド
最近、アメリカの長期金利も下がってきており、年内に1~2回は利下げがあるだろうと言われています。
となると、日米の金利差は縮小するため、理論的には円高になると考えられます。
しかし、僕は今後も円安トレンドが続くと思っています。
これは前にもお話ししましたが、為替のトレンドを長期的に見てみると、1985年のプラザ合意以降、日本は長らく円高トレンドが続いていました。
その潮目が変わったのが2007年のリーマンショックで、急激に円が買われるようになり、2011年には1ドル75円まで円高が進みました。
その後、異次元の金融緩和をした結果円安の流れとなり、長期的な円安トレンドが続いているわけです。
「日本は世界一の債権大国だから大丈夫。これから円高に触れます。」と言う人もいますが、僕はそうは思いません。
為替に影響する3つの要因
その理由についてお話ししましょう。
為替の決定要因は金利差だけではなく、その国の経済成長力や貿易収支にも左右されます。
日本はアメリカに比べて今後も人口が減っていきますし、アメリカほどの経済の強さもありません。さらに、最近では貿易収支も赤字になっています。
貿易収支が赤字ということは、ドルを売って円を買う量が少ないため、円安に振れてしまうわけです。
日銀が利上げをすると言っても、日本のインフレ率はそれほど高くありませんし、逆に金利を上げすぎると今度は景気が冷え込んでしまいます。
なので、「金利を上げる」と言ってはいるものの、実際には上げない(口先介入に過ぎない)と僕は思っています。
結局、長期的な円安傾向には抗えないと思います。
中高年メタボと同じで円安トレンドに抗えない
今後、今の為替レートは徐々に「普通」になってくるでしょう。
これは中高年のメタボ体型と同じで、今80キロの体重があるおじさんが、「学生時代は60キロだったんだよ~」と吞みながら言っているようなものです。
そのおじさんは、20代では60キロだったかもしれませんが、30代では70キロ、40代では75キロが定着し、これはまずいと思いダイエットをして一時的に70キロに戻すものの、50代では80キロが定着してしまう・・・これと同じです。
振り返れば、2年半前は1ドル=110円台でした。それが130円になったときには大騒ぎしていたわけです。
しかし、150円台が定着した現在では、140円台になっただけで安心するような雰囲気が広がりますよね。
このような感じで、僕たちは今の円安に順応しながら年を重ねていくのだろうと思います。
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こんにちは!YouTuber ウラケン不動産です。
今日は、6月13~14日に行われた日銀の金融政策決定会合について解説したいと思います。
先週、植田総裁は「国債の買い入れ額を減らしていく」方針を明確に世界に示しました。これは、今後日本が「金利を上げる」という本気の姿勢を表したものだと思います。
これを受けて、為替はどのように動いたのでしょうか。
為替は一時的に円安が進み、1ドル=158円になりましたが、夜には157円まで円高となり、最終的に為替の値動きはほとんどありませんでした。
本来、国債の買い入れを止めれば国債の価格が下がって金利が上がるため、日米の金利差が縮まって、為替は円高方向に振れるはずです。
今回も本当は円高に振れてほしかったはずですが、一時的に円安に振れて最終的にはほぼ値動きはありませんでした。
とはいえ、3月の会合では予想に反して10円以上も円安になってしまったため、今回は比較的うまく記者会見をこなして、3月の二の舞だけは避けることができたのではないでしょうか。
3月のゼロ金利解除以降の経緯
ここで、3月の「ゼロ金利解除」以降の経緯を整理しておきましょう。3月の会合では、「ゼロ金利を解除するが、国債の買い入れは続ける」というアクセルとブレーキを同時に踏むようなメッセージが伝えられました。
そして、4月の会合では、植田総裁が「円安が物価上昇につながる影響は無視できるのか?」という記者の質問に、「はい」と答えてしまいました。
これが円安容認と受け取られ、一時1ドル=160円台にまで円安が加速しました。
3月と4月の教訓を踏まえ、今回は国債の買い入れを縮小することをかなり明確に言及し、7月以降に追加利上げに踏み切る可能性にも言及したわけです。
長期的な円安トレンド
最近、アメリカの長期金利も下がってきており、年内に1~2回は利下げがあるだろうと言われています。となると、日米の金利差は縮小するため、理論的には円高になると考えられます。
しかし、僕は今後も円安トレンドが続くと思っています。
これは前にもお話ししましたが、為替のトレンドを長期的に見てみると、1985年のプラザ合意以降、日本は長らく円高トレンドが続いていました。
その潮目が変わったのが2007年のリーマンショックで、急激に円が買われるようになり、2011年には1ドル75円まで円高が進みました。
その後、異次元の金融緩和をした結果円安の流れとなり、長期的な円安トレンドが続いているわけです。
「日本は世界一の債権大国だから大丈夫。これから円高に触れます。」と言う人もいますが、僕はそうは思いません。
為替に影響する3つの要因
その理由についてお話ししましょう。為替の決定要因は金利差だけではなく、その国の経済成長力や貿易収支にも左右されます。
日本はアメリカに比べて今後も人口が減っていきますし、アメリカほどの経済の強さもありません。さらに、最近では貿易収支も赤字になっています。
貿易収支が赤字ということは、ドルを売って円を買う量が少ないため、円安に振れてしまうわけです。
日銀が利上げをすると言っても、日本のインフレ率はそれほど高くありませんし、逆に金利を上げすぎると今度は景気が冷え込んでしまいます。
なので、「金利を上げる」と言ってはいるものの、実際には上げない(口先介入に過ぎない)と僕は思っています。
結局、長期的な円安傾向には抗えないと思います。
中高年メタボと同じで円安トレンドに抗えない
今後、今の為替レートは徐々に「普通」になってくるでしょう。これは中高年のメタボ体型と同じで、今80キロの体重があるおじさんが、「学生時代は60キロだったんだよ~」と吞みながら言っているようなものです。
そのおじさんは、20代では60キロだったかもしれませんが、30代では70キロ、40代では75キロが定着し、これはまずいと思いダイエットをして一時的に70キロに戻すものの、50代では80キロが定着してしまう・・・これと同じです。
振り返れば、2年半前は1ドル=110円台でした。それが130円になったときには大騒ぎしていたわけです。
しかし、150円台が定着した現在では、140円台になっただけで安心するような雰囲気が広がりますよね。
このような感じで、僕たちは今の円安に順応しながら年を重ねていくのだろうと思います。
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