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トヨタの生き残り戦略、日本企業はアジアと組むしかない!
公開日: 2023年01月16日
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こんにちは!YouTuber ウラケン不動産です。
今日は、「日本企業が生き残るにはアジアと組むしかない」というテーマでお話しします。
先日のブログで、タイの25時間レースに参戦して泣く泣くリタイアした・・・というお話をしましたが、そのレースには日本のトヨタ自動車も肝いりで参戦していました。
豊田章男社長自らが運転する、水素自動車のレーシングカーを走らせていたのです。
しかし、ガチで25時間戦うのかと思っていたら、なんと夜中は走っておらず、また昼間もあまり見かけなかったので、トラブルでもあったのかと思っていました。ところが、最後の数時間だけ走って完走?扱い。結果クラス3位で表彰台に立っていました。
もちろん、最後はモリゾウさん(豊田章男社長のレーシングネーム)のドライブでフィニッシュでした。
不思議だったのは、今回トヨタはGRカローラの車体を水素レーシングカーに改造して参戦していたのですが、元々、この車が出場できるカテゴリーはありませんでした。
そこでどうしたかというと、そのカテゴリーにGR86といったトヨタの車を他に2台持ち込んで新たなカテゴリーを作り、参戦していたのです。
そのカテゴリーに参戦した3台は全てトヨタの車で、チームもドライバーもトヨタ関連です。
つまり、完走さえすれば必ず全車が表彰台に乗れるというわけです(笑)。
僕たちのように、何十台もがひしめき合う混戦クラスの中でガチで戦っている人間としては、このようなことを知ると少しシラけます。
しかし、昨今の脱炭素(EV化)の流れに対抗する形で、トヨタが水素自動車をぶつけてきているというのは、トヨタ自動車の生き残りをかけたプロジェクトなわけです。
だから、絶対にリタイアさせるわけにはいきませんし、完走してトヨタの水素自動車の技術を世界中に見せる必要があったわけです。
欧米諸国は、不利になるとルールを変える
では、なぜトヨタ自動車は水素自動車を肝いりで打ち出しているのでしょうか?
脱炭素というと、多くの方がEV化を思い浮かべると思いますが、このEV化の流れを作っているのは欧米各国です。
世界を旅してみると分かりますが、どこに行ってもやはり日本車がたくさん使われていて、中でもダントツに多いのがトヨタ自動車です。
つまり、欧米各国は普通のガソリン車ではトヨタや日本のメーカーに敵わないから、テスラを筆頭にして脱炭素を打ち出し、EV化の流れを作り、日本の自動車メーカーを弱体化させようとしているのです。
これはサッカーのワールドカップを見ていても分かりますよね。
日本対フランス戦で、日本はアシストをしてギリギリのゴールシュートを決めました。
VARによってオンザラインという判定がされましたが、その後どういうことが起こったかというと、東欧から「VAR判定をやめよう」という声が上がってきていましたよね。
つまり、日本企業が出る杭になると、その杭を打とうとルール自体を変えてくるのが欧米各国のやり方なんですね。
僕がマレーシアでレースをしていても、力のあるチームがオーガナイザーに政治力を使って新参チームはなかなか勝てないようにレギュレーションを変えてしまうといったことはよくあることです。
このように、世界の企業がロビー活動や政治力を使って戦っている中で、日本の企業は、一生懸命コツコツいいものを作っている。いい意味で日本人は真面目。悪い意味でいえばお人好しというわけです。
トヨタ自動車が肝いりで水素自動車を打ち出す理由
そもそも、EVというのは全く脱炭素にはなっていません。
原発を動かしている国は別ですが、原発を使っていない国は、電気を作る際に化石燃料を燃やして、タービンを回して、電気を作っています。
その電気をまた使って、軸を回して車を動かしているのがEV車です。
電気はエコですが、電気を作る過程でめちゃくちゃ二酸化炭素を排出しているので、全然エコではありません。
しかも、新興国(タイ、マレーシア、インドネシア、フィリピン等)をEV化させようと思ったら、めちゃくちゃ火力発電所を稼働させなければなりません。
さらに、EVのためのインフラを整備することも難しいですし、それどころか、新興国では停電が頻繁に起こったりもするので、突然充電設備自体が稼働しなくなるという問題もあります。
そこへきて、トヨタ自動車は水素自動車を脱炭素の目玉として打ち出してきたわけです。
EV車はエンジン音がしませんが、水素自動車はエンジン音がして、五感で楽しむことができます。そしてその結果排出されるのは二酸化炭素ではなく水です。
僕は、実際に水素自動車のレーシングカーを現場で見ましたが、めちゃくちゃレーシーな音がしていました。
僕が将来的にレースをするのであれば、EVではなく水素自動車でレースをしたいと思うくらい素晴らしい車だと思いました。
日本企業が生き残るためにはアジアと組むしかない
今回、トヨタ自動車はタイトヨタの60周年記念と、アジア各国に水素自動車を走らせるための水素ステーションを作るための会談でタイに来ていました。
技術提供すれば水素自動車は作れますが、水素自動車を走らせるためには水素ステーションが必要で、現地で水素を生産する必要があります。
そのために、タイの巨大な財閥企業であるCharoen Pokphand Group(タイのセブンイレブンも運営している)のトップと豊田章男社長が会談していました。
その流れで今回の25時間レースに参戦していたこともあり、マスコミの注目度も高く、絶対にリタイアするわけにはいかなかったんですね。
このようにトヨタ自動車のレースの裏話をいろいろと知ると、なかなか大変なことをやられているなと実感しました。
同時に、欧米各国がルールを変えて日本企業を潰そうとしてくる中で、日本企業が生き残るためには、やはりアジアと組むしかないのかなと実感した次第です。
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こんにちは!YouTuber ウラケン不動産です。
今日は、「日本企業が生き残るにはアジアと組むしかない」というテーマでお話しします。
先日のブログで、タイの25時間レースに参戦して泣く泣くリタイアした・・・というお話をしましたが、そのレースには日本のトヨタ自動車も肝いりで参戦していました。
豊田章男社長自らが運転する、水素自動車のレーシングカーを走らせていたのです。
しかし、ガチで25時間戦うのかと思っていたら、なんと夜中は走っておらず、また昼間もあまり見かけなかったので、トラブルでもあったのかと思っていました。ところが、最後の数時間だけ走って完走?扱い。結果クラス3位で表彰台に立っていました。
もちろん、最後はモリゾウさん(豊田章男社長のレーシングネーム)のドライブでフィニッシュでした。
不思議だったのは、今回トヨタはGRカローラの車体を水素レーシングカーに改造して参戦していたのですが、元々、この車が出場できるカテゴリーはありませんでした。
そこでどうしたかというと、そのカテゴリーにGR86といったトヨタの車を他に2台持ち込んで新たなカテゴリーを作り、参戦していたのです。
そのカテゴリーに参戦した3台は全てトヨタの車で、チームもドライバーもトヨタ関連です。
つまり、完走さえすれば必ず全車が表彰台に乗れるというわけです(笑)。
僕たちのように、何十台もがひしめき合う混戦クラスの中でガチで戦っている人間としては、このようなことを知ると少しシラけます。
しかし、昨今の脱炭素(EV化)の流れに対抗する形で、トヨタが水素自動車をぶつけてきているというのは、トヨタ自動車の生き残りをかけたプロジェクトなわけです。
だから、絶対にリタイアさせるわけにはいきませんし、完走してトヨタの水素自動車の技術を世界中に見せる必要があったわけです。
欧米諸国は、不利になるとルールを変える
では、なぜトヨタ自動車は水素自動車を肝いりで打ち出しているのでしょうか?脱炭素というと、多くの方がEV化を思い浮かべると思いますが、このEV化の流れを作っているのは欧米各国です。
世界を旅してみると分かりますが、どこに行ってもやはり日本車がたくさん使われていて、中でもダントツに多いのがトヨタ自動車です。
つまり、欧米各国は普通のガソリン車ではトヨタや日本のメーカーに敵わないから、テスラを筆頭にして脱炭素を打ち出し、EV化の流れを作り、日本の自動車メーカーを弱体化させようとしているのです。
これはサッカーのワールドカップを見ていても分かりますよね。
日本対フランス戦で、日本はアシストをしてギリギリのゴールシュートを決めました。
VARによってオンザラインという判定がされましたが、その後どういうことが起こったかというと、東欧から「VAR判定をやめよう」という声が上がってきていましたよね。
つまり、日本企業が出る杭になると、その杭を打とうとルール自体を変えてくるのが欧米各国のやり方なんですね。
僕がマレーシアでレースをしていても、力のあるチームがオーガナイザーに政治力を使って新参チームはなかなか勝てないようにレギュレーションを変えてしまうといったことはよくあることです。
このように、世界の企業がロビー活動や政治力を使って戦っている中で、日本の企業は、一生懸命コツコツいいものを作っている。いい意味で日本人は真面目。悪い意味でいえばお人好しというわけです。
トヨタ自動車が肝いりで水素自動車を打ち出す理由
そもそも、EVというのは全く脱炭素にはなっていません。原発を動かしている国は別ですが、原発を使っていない国は、電気を作る際に化石燃料を燃やして、タービンを回して、電気を作っています。
その電気をまた使って、軸を回して車を動かしているのがEV車です。
電気はエコですが、電気を作る過程でめちゃくちゃ二酸化炭素を排出しているので、全然エコではありません。
しかも、新興国(タイ、マレーシア、インドネシア、フィリピン等)をEV化させようと思ったら、めちゃくちゃ火力発電所を稼働させなければなりません。
さらに、EVのためのインフラを整備することも難しいですし、それどころか、新興国では停電が頻繁に起こったりもするので、突然充電設備自体が稼働しなくなるという問題もあります。
そこへきて、トヨタ自動車は水素自動車を脱炭素の目玉として打ち出してきたわけです。
EV車はエンジン音がしませんが、水素自動車はエンジン音がして、五感で楽しむことができます。そしてその結果排出されるのは二酸化炭素ではなく水です。
僕は、実際に水素自動車のレーシングカーを現場で見ましたが、めちゃくちゃレーシーな音がしていました。
僕が将来的にレースをするのであれば、EVではなく水素自動車でレースをしたいと思うくらい素晴らしい車だと思いました。
日本企業が生き残るためにはアジアと組むしかない
今回、トヨタ自動車はタイトヨタの60周年記念と、アジア各国に水素自動車を走らせるための水素ステーションを作るための会談でタイに来ていました。技術提供すれば水素自動車は作れますが、水素自動車を走らせるためには水素ステーションが必要で、現地で水素を生産する必要があります。
そのために、タイの巨大な財閥企業であるCharoen Pokphand Group(タイのセブンイレブンも運営している)のトップと豊田章男社長が会談していました。
その流れで今回の25時間レースに参戦していたこともあり、マスコミの注目度も高く、絶対にリタイアするわけにはいかなかったんですね。
このようにトヨタ自動車のレースの裏話をいろいろと知ると、なかなか大変なことをやられているなと実感しました。
同時に、欧米各国がルールを変えて日本企業を潰そうとしてくる中で、日本企業が生き残るためには、やはりアジアと組むしかないのかなと実感した次第です。
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