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大規模修繕のなりすましが巧妙化しています
公開日: 2026年07月23日
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こんにちは!YouTuber ウラケン不動産です。
先日、日経の朝刊を読んでいて、久しぶりに背筋が寒くなる記事に出会いました。
「マンション不都合な真実」という一面の連載で、大規模修繕にまつわる談合と、その進化した手口が取り上げられていたんですね。
実はこのテーマ、僕は前にも何度かブログで警告してきました。
だからこそ、「やっぱり表に出てきたか」という思いで読みました。
今日は最新のニュースと、僕がこれまで書いてきたことを合わせて、あらためて整理しておきたいと思います。
工事費が「2割」高くなる仕組み
まず、何が起きたのか。
公正取引委員会が、大規模修繕をめぐる談合で、なんと38社に独占禁止法違反の処分案を通知したんですね。
問題の中心にいたのは、管理組合が「頼りにしていた」設計コンサルタントでした。
組合というのは、その大半が不動産や建築の素人の集まりです。
だから工事の内容や金額が妥当かどうかを自分たちでは判断できず、専門家であるコンサルに相談するわけです。
ところが、そのコンサルが裏で受注調整に関わっていた。
結果として、工事費が全体で約2割も割高になっていたというんです。
なぜコンサルがそんなことをするのでしょうか。
理由はシンプルで、工事費の5〜10%が「マージン」としてコンサルに落ちる構造になっていたからです。
工事が高くなればなるほど、自分の取り分も増える。
これでは、組合の味方のフリをした「業者側の人間」ですよね。
「なりすまし住人」という新しい手口
ここからが、今日いちばん伝えたい話です。
手口がさらに進化しているんです。
なんと、施工会社の社員が住人になりすます。
いや、なりすますどころか、実際にそのマンションの一室を買って本物の住人になり、管理組合の理事会や修繕委員会に潜り込むんですね。
そして、内側から割高な工事を決めさせて、決まったらスッと退場する・・・こんなケースが出てきています。
神奈川では、偽計業務妨害の疑いで2026年2月に書類送検された事例があります。
千葉の800戸を超える大きなマンションでは、ギフトカードを付けたアンケートを配って、「どこがぼったくれる相手か」を選別していたという話まで出ています。
これ、もう完全に組織的な「乗っ取り」ですよね。
自分たちが毎月コツコツ積み立ててきた大切なお金を、内側に入り込んだプロにコントロールされているわけです。
他人事ではないと思いませんか?
実は、これは前から起きていました
こういう話を聞くと、「最近になって出てきた新しい手口なのか」と思うかもしれません。
でも、以前のブログでもご紹介したとおり、以前から同様の構図はあったんですよね。
具体的な手口の流れは、もう一本の過去記事「管理組合の“乗っ取り”スキームにご用心」でもお話ししたとおりです。
比較的安価で戸数の多いワンルームマンションを複数戸購入する
↓
理事長や理事に立候補して役員に就任する
↓
その後、議決権を活用して総会の意思決定をコントロールしていく
つまり今回の日経の記事は、前から警告されてきたことが、公取委の処分という形でようやく表沙汰になったということなんですね。
素人集団が食い物にされないために
では、どうすれば防げるのでしょうか。
怖い話で終わらせても仕方がないので、まずは実務的な対策を2つお伝えします。
対策①:プロポーザル方式を採る
一つ目は、プロポーザル方式を採ることです。
特定のコンサルに丸投げするのではなく、複数の施工会社にゼロベースで提案を出させて競わせるということですね。
窓口を一本化しないことが、談合の入り込む隙をなくします。
対策②:とにかく相場を自分で握る
二つ目は、とにかく相場を自分で握ることです。
今は便利なもので、横浜市とスマート修繕という会社が組んで、無料の「大規模修繕工事費用シミュレーター」を公開しています。
実際にこれを使ってみたら、1戸あたり100万円以上も高い見積もりだった、という事例も報告されているんです。
100戸のマンションなら、それだけで1億円の差ですよ。
いちばんの防衛策は「無関心をやめる」こと
そして、これは僕が過去記事でも繰り返しお伝えしてきたことなんですが、いちばんの防衛策は結局「無関心をやめること」に尽きると思います。
・管理組合の総会にはできる限り出席する
・委任状で理事長などに一任はしない
・総会の議事録や決算報告書には必ず目を通す
乗っ取りを許す最大の原因は、オーナーの無関心なんですね。
特に投資用の区分マンションは「手間がかからないのがメリット」と思って、総会の案内が来ても中身を見ずに委任状を出してしまいがちです。
その隙を、業者側はちゃんと突いてくるわけです。
背景には、もっと根深い問題もあります。
国土交通省の令和5年度(2023年度)マンション総合調査では、修繕積立金が計画に対して不足しているマンションが36.6%にのぼります。
ただでさえお金が足りていないのに、その中からさらに2割も抜かれていたら、資産としてのマンションは静かに痛んでいく一方です。
「知らない」がいちばん高くつく
結局のところ、こうした手口が成立してしまうのは、組合が「よくわからないから、専門家に任せておこう」となってしまうからです。
でも、任せること自体が悪いわけではありません。
問題は、任せる相手が本当に自分たちの味方なのかを、誰もチェックしていないこと。ここなんですね。
もしあなたが区分マンションを持っていたり、管理組合の役に関わっていたりするなら、次の修繕の話が持ち上がる前に、まず一度、無料シミュレーターで相場を確かめて、そして次の総会にはぜひ足を運んでみてください。
相場観を持ち、自分の目で運営を見ているだけで、「なりすまし」が入り込む余地はぐっと減ると思います。
知らないことが、いちばん高くつくということを忘れないようにしましょう。
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こんにちは!YouTuber ウラケン不動産です。
先日、日経の朝刊を読んでいて、久しぶりに背筋が寒くなる記事に出会いました。
「マンション不都合な真実」という一面の連載で、大規模修繕にまつわる談合と、その進化した手口が取り上げられていたんですね。
実はこのテーマ、僕は前にも何度かブログで警告してきました。
だからこそ、「やっぱり表に出てきたか」という思いで読みました。
今日は最新のニュースと、僕がこれまで書いてきたことを合わせて、あらためて整理しておきたいと思います。
工事費が「2割」高くなる仕組み
まず、何が起きたのか。公正取引委員会が、大規模修繕をめぐる談合で、なんと38社に独占禁止法違反の処分案を通知したんですね。
問題の中心にいたのは、管理組合が「頼りにしていた」設計コンサルタントでした。
組合というのは、その大半が不動産や建築の素人の集まりです。
だから工事の内容や金額が妥当かどうかを自分たちでは判断できず、専門家であるコンサルに相談するわけです。
ところが、そのコンサルが裏で受注調整に関わっていた。
結果として、工事費が全体で約2割も割高になっていたというんです。
なぜコンサルがそんなことをするのでしょうか。
理由はシンプルで、工事費の5〜10%が「マージン」としてコンサルに落ちる構造になっていたからです。
工事が高くなればなるほど、自分の取り分も増える。
これでは、組合の味方のフリをした「業者側の人間」ですよね。
「なりすまし住人」という新しい手口
ここからが、今日いちばん伝えたい話です。手口がさらに進化しているんです。
なんと、施工会社の社員が住人になりすます。
いや、なりすますどころか、実際にそのマンションの一室を買って本物の住人になり、管理組合の理事会や修繕委員会に潜り込むんですね。
そして、内側から割高な工事を決めさせて、決まったらスッと退場する・・・こんなケースが出てきています。
神奈川では、偽計業務妨害の疑いで2026年2月に書類送検された事例があります。
千葉の800戸を超える大きなマンションでは、ギフトカードを付けたアンケートを配って、「どこがぼったくれる相手か」を選別していたという話まで出ています。
これ、もう完全に組織的な「乗っ取り」ですよね。
自分たちが毎月コツコツ積み立ててきた大切なお金を、内側に入り込んだプロにコントロールされているわけです。
他人事ではないと思いませんか?
実は、これは前から起きていました
こういう話を聞くと、「最近になって出てきた新しい手口なのか」と思うかもしれません。でも、以前のブログでもご紹介したとおり、以前から同様の構図はあったんですよね。
具体的な手口の流れは、もう一本の過去記事「管理組合の“乗っ取り”スキームにご用心」でもお話ししたとおりです。
比較的安価で戸数の多いワンルームマンションを複数戸購入する
↓
理事長や理事に立候補して役員に就任する
↓
その後、議決権を活用して総会の意思決定をコントロールしていく
つまり今回の日経の記事は、前から警告されてきたことが、公取委の処分という形でようやく表沙汰になったということなんですね。
素人集団が食い物にされないために
では、どうすれば防げるのでしょうか。怖い話で終わらせても仕方がないので、まずは実務的な対策を2つお伝えします。
対策①:プロポーザル方式を採る
一つ目は、プロポーザル方式を採ることです。
特定のコンサルに丸投げするのではなく、複数の施工会社にゼロベースで提案を出させて競わせるということですね。
窓口を一本化しないことが、談合の入り込む隙をなくします。
対策②:とにかく相場を自分で握る
二つ目は、とにかく相場を自分で握ることです。
今は便利なもので、横浜市とスマート修繕という会社が組んで、無料の「大規模修繕工事費用シミュレーター」を公開しています。
実際にこれを使ってみたら、1戸あたり100万円以上も高い見積もりだった、という事例も報告されているんです。
100戸のマンションなら、それだけで1億円の差ですよ。
いちばんの防衛策は「無関心をやめる」こと
そして、これは僕が過去記事でも繰り返しお伝えしてきたことなんですが、いちばんの防衛策は結局「無関心をやめること」に尽きると思います。
・管理組合の総会にはできる限り出席する
・委任状で理事長などに一任はしない
・総会の議事録や決算報告書には必ず目を通す
乗っ取りを許す最大の原因は、オーナーの無関心なんですね。
特に投資用の区分マンションは「手間がかからないのがメリット」と思って、総会の案内が来ても中身を見ずに委任状を出してしまいがちです。
その隙を、業者側はちゃんと突いてくるわけです。
背景には、もっと根深い問題もあります。
国土交通省の令和5年度(2023年度)マンション総合調査では、修繕積立金が計画に対して不足しているマンションが36.6%にのぼります。
ただでさえお金が足りていないのに、その中からさらに2割も抜かれていたら、資産としてのマンションは静かに痛んでいく一方です。
「知らない」がいちばん高くつく
結局のところ、こうした手口が成立してしまうのは、組合が「よくわからないから、専門家に任せておこう」となってしまうからです。でも、任せること自体が悪いわけではありません。
問題は、任せる相手が本当に自分たちの味方なのかを、誰もチェックしていないこと。ここなんですね。
もしあなたが区分マンションを持っていたり、管理組合の役に関わっていたりするなら、次の修繕の話が持ち上がる前に、まず一度、無料シミュレーターで相場を確かめて、そして次の総会にはぜひ足を運んでみてください。
相場観を持ち、自分の目で運営を見ているだけで、「なりすまし」が入り込む余地はぐっと減ると思います。
知らないことが、いちばん高くつくということを忘れないようにしましょう。
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